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専修大学大学院心理学専攻の紹介


1. 専修大学大学院心理学専攻の特徴

1.1 沿革

専修大学大学院文学研究科心理学専攻は、平成4年(1992年)に修士課程が、平成6年(1994年)に博士後期課程が創設されました。専門研究者を養成するととも・ノ、高度な心理学的知識を活かしうる専門的職能人の育成、とくに修士課程修了を必須とする「臨床心理士」の資格取得を支援する教育を行うことを目的としています。この目的を実現するため、必要な教員体制の確立とカリキュラムの整備、教育環境の充実に向けて、年々努力を傾けています。

平成9年(1997年)以降、(財)日本臨床心理士資格認定協会による大学院指定制度において、本専攻は第一種指定校となっています。

心理学専攻を修了した後、すでに大学で専門研究者として後進の指導にあたる者も輩出していますし、臨床心理士資格を取得し、各種の現場で活躍している修了生が数多くいます。

現役修了生の臨床心理士資格試験合格率はこちらに示すとおりです。(リンク先PDFファイル)

1.2 バランスの取れた教員配置

心理学専攻では、現代心理学の重点的な領域をカバーできるように、実験系(基礎・発達・社会)および臨床系の専任教員をバランス良く配置しています。実験系では、知覚、認知、学習、発達、社会、生理心理学を専門とする教員を、臨床系では、人格や心理アセスメント、犯罪心理学、カウンセリング・心理療法のほか、高齢者の生きがいなど、現代社会の抱えるもっとも深刻なテーマと取り組んでいる教員を擁しています。

また隣接諸科学との境界領域で最先端の研究成果をあげている研究者を、非常勤教員としてお迎えしています。

1.3 ネットワーク環境の充実

心理調査データを的確に処理し、研究に必要な情報収集を十分に行えるよう、他大学に先駆けてすべてのコンピュータがネットワーク化されており、どの実習室・実験室からでもインターネットへのアクセスが可能になっています。また、専修大学は統計パッケージSASのキャンパスライセンスを有しており、心理学研究室のコンピュータで利用することはもちろんのこと、在学生は自宅パソコンにインストールすることも可能となっています。

1.4 社会人への門戸開放

現職教員を含む社会人に可能な限り門戸を開くため、一般入試とは別に社会人入試を行っています。また、時間割編成上の配慮として夜間開講などの要望に応え得る柔軟な教育体制を考慮しています。

2. 教育の特徴

2.1 教育目標

心理学専攻は次の目的で設置されました。

  • 前期(修士)課程と後期(博士)課程を経て、大学などの高等教育機関で専門研究者となるものを養成すること。

  • 前期(修士)課程を経て、臨床心理学の領域における資格取得を目指すものが、実務・応用に耐えうる深化した基礎知識と技能を涵養すること。

2.2 カリキュラムの特徴

※心理学専攻では国家資格「公認心理師」への対応を図っており、このためにカリキュラムは変更される可能性があります。

少人数・双方向的な教育

心理学専攻には、基礎・社会・発達・臨床の各領域に偏りなく専門家が配置されています。大学院生のさまざまな志向に応じた個別性の高い指導が可能になっています。

きめ細やかな教育のためには、少人数教育・双方的な教育が必須です。本専攻では、教員1人が修士論文の指導教授として担当する大学院生は原則として1学年2名までとしています。また、修士課程の大学院生には副指導教授がつくことになっており、修士論文の研究を行う上でさまざまな観点からのアドバイスを受けることができます。さらに、臨床系の大学院生には、実習担当の教員が別につきます。また、基礎系の大学院生を中心に大学院研究会が定期的に開催されています。

臨床心理学教育の充実

臨床心理学は、実習教育を重視しています。修士1年生の「臨床心理基礎実習」において、授業のほか、「専修大学心理教育相談室」における学内実習を行い、さらに学外実習として関連施設(司法機関、病院、教育機関、福祉関係機関、保健所など)の見学を行います。また修士2年生の「臨床心理実習」において、心理教育相談室での実習が本格的に行われ、また学外の施設に通って行う外部継続実習を行います。

相談室員として年報に執筆することができ、また年報を受け取ることができます。

2.3 充実した施設・設備

  • 子ども研究のために細部に及ぶ配慮にもとづいて設計施工されたプレイルームと完備したモニター装置類

  • 箱庭療法などの各種心理テスト、心理療法用具の完備した面接室

  • 脳波を中心とする精神生理学的測定機器および記録・分析機器

  • 視覚神経による映像情報の符号化に関して機能解析を行うことが可能な電気生理学実験室と関連機器

  • 音楽・聴覚研究のための防音室と、シンセサイザーなど関連する測定機器類

  • 重要な洋雑誌を豊富に所蔵

  • 心理学研究室PCからオンライン検索できるPsycINFO雑誌データベース(1887年以降の心理学文献のレファレンス100万件以上を収録。精神医学、教育、社会学、看護学、薬学、その他多くの心理学関連分野の文献抄録、要約が収められています。)

  • すべての実験室・実習室に設置された情報コンセントとUnixサーバーを中心にした最新のIT環境、心理学研究室専用のパソコン室

  • 臨床面接室や実験室、備品の使用予約のためのウエッブ予約システム。学生・院生にも開放されています。

  • 電子カルテシステムが2014年度に導入され、心理教育相談室における実習がいっそう現代の臨床現場に対応したものとなりました。

3. 修了生について

3.1 就職先

数多くの修了生が心理学の関連領域で活躍しています。近年の就職先は次のとおりです。また、大学院の博士課程に進学する修了生もいます。

  • 2014年修了生: 大森西メンタルクリニック、メンタルサポートマネージメント(株) カウンセリングこころのリハビリ、メンタルクリニックいたばし、鎌ヶ谷市役所、はくさん児童家庭支援センター、川崎市北部児童相談所、茨城県筑西児童相談所、川崎市健康福祉局百合ヶ丘障害者センター、社会福祉法人巣立ち会、神奈川県立こども医療センター、札幌保護観察所、横浜市戸塚地域療育センター、横浜市北部地域療育センター、王子こころのクリニック など

  • 2013年修了生・F 伊勢原市教育センター、横浜市教育総合相談センター、メンタルクリニックいたばし、日本大学医学部付属板橋病院、国立障害者リハビリテーションセンター病院、町田市教育委員会特別支援巡回指導員、救世軍機恵子寮、川崎市こども家庭センター北部児童相談所、東邦大学医療センター大森病院、新宿南クリニック、西八王子病院 など

  • 2012年修了生: 社会福祉法人共生会母子生活支援施設ふたばホーム、社会福祉法人翔の会、荒川区立尾久八幡中学校、社会福祉法人錦華学院、(株)WINGLE、神奈川県警察、NPO法人COESルーム、海老名総合病院、社会福祉法人日本心身障害児協会島田療育センター、ナチュラルリリース、あまがいメンタルクリニック、さがみはらカウンセリングルーム、厚生科学研究所、千葉県千葉リハビリテーションセンター など

  • 2011年修了生: 社会福祉法人かながわ共同会愛名やまゆり園、横浜市立脳血管医療センター、千葉県千葉リハビリテーションセンター、中津少年院(法務教官)、警視庁、世田谷区子ども部要支援児童担当課、江東区こども発達センター、神奈川県警察若者就労支援センター、メンタルクリニックいたばし、品川心療内科、大和市青少年センター青少年相談室、品川心療内科 など

  • 2010年修了生: NTTコミュニケーション科学基礎研究所、サンライズ学園、社会福祉法人日本心身障害児協会島田療育センター、地域療育センターあおば、首都圏ふたごプロジェクト事務局、静和会浅井病院、メンタルクリニックいたばし、品川駅前メンタルクリニック、墨岡クリニック など